GOVERNOR'S MONTHLY LETTER 2014-2015 地区年次報告​
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63GOVERNOR’S MONTHLY LETTER vol.13ガバナーズレターロータリークラブの会長と幹事の皆様 早いもので、私のガバナー年度が終わってから早2か月が過ぎました。2014‒15年度を共に活動してきた会長、幹事の皆さまにはいかがお過ごしでいらっしゃいますか。このガバナー月信は13号、発行は任期終了後ということで、いわば「番外編」です。 ロータリーでは任期を終了した次の年度のパストガバナーを「直前ガバナー」(immediate past governor)と言います。こういう特別な呼び方があるということは、何かこの年度に限っての役割があるのかと思いましたら、どうやらガバナーやガバナーエレクトに対する一般的な協力義務以外にはなにもなさそうです。とにかく、今は「直前ガバナー事務所」となった事務所の壁に掛かっているホワイトボードの行事予定表が真っ白なのを見て、心底開放感を味わっています。あらためて当地区の「形」を考える(その2) 月信12号(6月号)に「あらためて当地区の『形』を考える」と題して、ガバナー補佐について書きました。最後の機会ですので、もう一つ、地区の委員会について私の考えを書きたいと思います。 まずは委員会の委員選任の問題です。 ガバナーは毎年必ず一定数の新しい委員を委嘱するようにし、しかも地区内の全域から登用するようにすべきです。 手続要覧には「地区委員会は、ガバナー補佐の助言を得てガバナーが正式に設定した地区目標の実行を担当する。」とあります(29ページ)。この規定は、地区委員会が任務を遂行するにはガバナー補佐との連携が必須であること、そして地区委員会がガバナーの地区目標のいわば実行部隊であるということを示しています。前者については前号で述べたところと関連しますので省きますが、後者はどういう意味でしょうか。 毎年新しいガバナーが就任すると、地区の行動方針を立て、各委員会への諮問事項を示します。委員会がその諮問事項の実現に努力することによって、ガバナーの地区目標は達成できるのです。しかし現実にはガバナーは必ずしもロータリーのすべての活動分野に通じているものではありません。しかも、委員会の構成を考え、どの会員に委員を委嘱しようかと構想を巡らすのは、ガバナー就任より1年も前のガバナーエレクトのときです。となれば、ガバナーエレクトは自らの不得意の分野の活動方針については過去の前例を踏襲することになりがちです。そして委員会の活動を担う委員の選任も、無難に同じ会員に継続して委嘱することも多いようです。その結果、委員会の中には長年にわたって委員を務め、当該分野の活動についてはガバナーより詳しいベテランもいたりします。おそらく委員会はそのようなベテランたちのリードによって、適切にその役割を果たしていくことと思います。しかしときにはガバナーと委員会との意思疎通がうまくいかず、委員会の運営にガバナーの意向が反映されない場面がないとは限りません。また委員の顔ぶれが半ば固定化すると、活動内容も毎年同じことの繰り返しになり、マンネリ化してしまう危険性があります。私自身の反省も込めていえば、長年同じ顔ぶれで委員会を運営していると、お互いに細かいことはいちいち言わなくても理解できるので、「専門用語」が飛び交うようになり、いわば仲間内だけでことを進めていくことになりがちです。多分、外から見ればその委員会は閉鎖的に見えることでしょう。誤解しないでください。私は決してベテランの委員を非難しているのではありません。個々の委員は実に熱心で、能力にあふれた方がほとんどです。しかし、委員会がそのような状況では、新しいことに挑戦しようとか後継者を育てようとかの気概は生まれないと思うのです。 委員会活動のマンネリ化の真の原因は、個々の委員の資質ではなく、制度の運用でしょう。そうであれば、状況を変えるには委員会についての準則をきちんと定めるより外ありません。国際ロータリー第2680地区2014-15年度 ガバナー滝 澤 功 治 (神戸須磨)

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