GOVERNOR'S MONTHLY LETTER 2014-2015 地区年次報告​
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64GOVERNOR’S MONTHLY LETTER vol.13 私は先ずは委員の任期は通算して最長5年までとし、委員長の任期は通算して最長3年までとすることを提唱したいと思います。ロータリーの委員会では1、2年もすれば、委員は自分が何をすべきかわかるようになります。その意味では3年で十分とも言えますが、継続性の観点からすれば在籍を5年までに限定し、次の新しい人に交代していただくべきです。委員長も3年間務めれば、その間に十分後継者を育てることは可能でしょう。なお、委員長の任期の通算3年間は委員の任期の通算5年の中に含むものとします。同じ委員会に通算して5年を超えて在籍するのは長すぎます。 そしてもう一つ、準則を定めるに当たっては、地区内全域から公平に委員を登用することを明記することを提言したいと思います。有能な人は地区内の全域にいます。できる限り各地域の意見を反映し、また情報を全地域にもたらすためにも、このことは重要です。今どきのことですから、遠隔地の委員もスカイプなどを活用すれば、ガバナー事務所で開かれる委員会に参加することはたやすいことでしょう。 第2の問題は、委員会の構成です。 現在、地区には危機管理委員会などの特別委員会を除き、11の委員会が置かれています。従来から地区に11もの委員会が必要かという議論があることは承知しています。CLPを実施しているクラブの委員会組織と地区の委員会組織との間に整合性がないという意見もあります。ただ、私は現在の各委員会の任務の分配にはそれなりの合理性があると思うので、直ちに統廃合が必要だとは思いません。特に、ロータリーにおいては「ロータリーの目的」に記載された4つの項目に第5の奉仕部門である青少年奉仕部門を加えた5つの奉仕部門をそれぞれ担う委員会は絶対に必要です。手続要覧には、地区について、「ロータリークラブを支援し、その取り組みをさらに高めることを唯一の目的とする。」とあります(21ページ)。地区の委員会を安易に整理統合してしまうことは、このような地区の存在の意義を否定することになりかねません。 むしろ問題は、11の委員会の活動の実態が全くの縦割りであって、委員会間の連携が不十分であることでしょう。社会情勢一般の変化、そして何より国際ロータリー自体がその方針を大きく変容させ、活動内容が多岐にわたっていることからすれば、地区レベルにおいて、複数の委員会の活動分野を横断的に見通した新たな活動モデルを構築していくことも必要です。そして、そのように委員会の枠組みを超えて活動する必要があるときは、一緒に活動すればよいし、もし合同して活動した結果、むしろ両委員会を統合した方が効率的だと思われたら、その時点で統合すれば足りることだと思います。 国の行政について「小さな政府」か「大きな政府」かという議論がありますが、ロータリーでは問題とする必要はないように思います。ロータリーにおけるあらゆる活動は基本的に会員の善意と熱意をエネルギーとして行われているので、「大きな政府」であっても差し支えないからです。委員会の数が多いということはそれだけ地区の委員会活動に参加する会員が多いということですし、むしろ、一人でも多くの会員が地区の委員会活動に参加することにより、ロータリーの多様性や活動の幅の広さに気付いていただけたら、ロータリーはもっと面白くなると思います。その方が意義があるように思います。最後に とにかく年度は終了しました。「ロータリーはクラブが基本である。」この言葉を常に唱え続けてきました。その信念は、国際ロータリーの役員であるガバナーを1年間務めた後も、いささかの揺るぎもありません。時代とともに、経済状況とともに、社会は大きく変化しようとしています。ロータリーも社会の一員である以上、変化は免れないし、変化すべきであるとも思いますが、先の信念だけはこれからも唱え続けていこうと思っています。クラブが発展してこそ地区も発展する、地区はクラブの発展に寄与していかねばならない。この思いを新たにしているところです。 長々と駄文を弄して申し訳ありません。 これが最後です。 あらためてこの1年、お世話になりましたことに御礼申し上げます。これからもロータリーの発展のために協力して参りましょう。 皆さまのクラブがさらに光り輝くことを心から願っています。LIGHT UP ROTARY

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